はじめに
プロレスラーの木村花さんが誹謗中傷に耐えられず自ら命を絶ってしまうという悲しいニュースが連日報道されています。
現代社会では、SNSの発達により誰でも気軽に自分の考えを発信することができるようになりました。
しかし、SNSによる誹謗中傷やいじめ、事件などが後を立ちません。
実際教師として働いていたときにも、子供がSNSのトラブルに巻き込まれるといったケースが数多くありました。
今回の記事では、悪口(愚痴・誹謗中傷)がもたらす恐ろしい影響について取り上げたいと思います。
悪口がもたらす影響
ストレスホルモンの増加
多くの方が悪口を「ストレス発散」を目的に行っていると思います。
しかし、実際には悪口を言うとストレスが増えると言うことが明らかにされています。
東フィンランド大学の研究では、平均年齢71歳の約1500人を対象にある実験を行いました。
一人ひとりに普段どれくらいゴシップを流したり、人を批判したり、意地悪な態度をとっているのか質問をしました。
その結果、悪口や批判が多い人は、そうでない人に比べて、認知症になる危険性が3倍も高いことがわかりました。
また、別の研究では、悪口を言うとストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されることがわかりました。
長期にコルチゾール高値が続くと、身体免疫力を低下させ、様々な病気の原因となります。
コルチゾールというのは、ストレスがかかったときに出るホルモンです。
つまり「悪口をいう」ことは、ストレス発散ではなく、逆にストレスになるということです。
また、悪口を言い続けていると、認知症などの病気になるリスクが高まるのです。
人間関係の悪化
アウトプット(口に出して言うこと)は記憶の強化につながります。
例えば職員室で「〇〇先生が嫌い!」「〇〇がまた問題を起こして・・・」と同僚や生徒の粗探しで盛り上がるのは、「〇〇先生が嫌い!」「〇〇はダメなやつだ」という記憶、感情を強化します。
多くの人は、「悪口は、本人の前で言わないから大丈夫」と思っているかもしれませんが、人間は非言語的なメッセージによって、言葉に出さないことも伝えてしまうので、「〇〇先生が嫌い!」「〇〇はダメなやつだ」という思いは確実に相手に伝わります。
結果として、同僚や生徒のあなたに対する評価歯より厳しくなり、人間関係はさらに悪化します。
悪いところ探しの名人になる
悪口を言い合う。それは、人の短所、欠点、悪いところを探してアウトプット(口に出して言う)する訓練をしているのと同じです。
つまり、日常的に悪口を言い合っていると、「悪いところ探しの名人」になります。
さらに、他人の悪いところが目につくようになるだけでなく、自分の短所、欠点、悪いところに目がいくようになるのです。
「悪口を言う」ことは、「ネガティブ思考」のトレーニングなのです。
ネガティブ思考はあなたの人生にブレーキをかけます。
何をやってもうまくいかない人生を、自分で作り出してしまうことになるのです。
まとめ
悪口を言うと・・・

嫌い!

イライラする!

ムカつく!

気に食わない!
最後に
どうでしたか?
今、世の中は悪口や誹謗中傷で溢れています。
実際に僕がニュースのコメント欄やTwitterを見ていても物凄い量の「悪口」「誹謗中傷」「批判」を目にします。
あなたの職場や職員室でも悪口を聞いたことはありませんか?
「悪口を絶対に言うな」とは言いません。
でも一度立ち止まって考えて欲しいと思います。
それは、言われる側だけのためではなく、あなた自身のためにも。
ネガティブ思考の先生・上司よりポジティブ(前向き)な先生・上司の方がいいですよね?
言葉の持つ大きな力を自覚して、発信していけるといいですね。
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